「スパークリングワイン」と「シャンパン」の違い
ワインの種類には、赤ワイン・白ワイン・ロゼの他に、スパークリングワインというものがあります。これは字のごとく二酸化炭素を多く含み、発泡するワインのことですが、別名を「シャンパン」と呼んでいる方は間違いです。
シャンパンの奥深さ
通常のワインの製造方法では、発酵の段階で炭酸ガスが放出します。スパークリングワインは、この発酵が終わりきらないうちに瓶詰めすることで、瓶の中で発酵が続き、発生した炭酸ガスがワインの中に溶け込んで発泡するのです。この際、炭酸ガスの発生をより活発にするため、砂糖などの糖類を加えることもあります。
日本ではこのようにできたスパークリングワインの総称として「シャンパン」という言葉が使われがちですが、本来はそうではありません。むしろ真逆です。
シャンパンはフランスのシャンパーニュ地方特産のスパークリングワインのことを指します。シャンパンの名称の使用は、TRIPS協定によって世界中で保護されており、フランスの原産地呼称委員会が定めるAOCの認証を受けた発泡性ワインのみ、正式に名乗ることができます。
AOC(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ)とは、製造過程・品質評価において、特定の条件を満たしたものにのみ付与される品質保証であり、この条件を満たしているシャンパンは、非常に格式の高いワインなのです。