NHKの朝ドラが15分な理由
現在では朝の8時から15分間の短い時間で放送されているものの、高い視聴率を記録し続けているNHKの「連続テレビ小説」、通称「朝ドラ」。他局でのドラマは1時間放送が当たり前ですが、なぜNHKの朝ドラは15分という放送時間を選択したのでしょうか。
連続テレビ小説の誕生
NHKの朝ドラの放送が開始されたのは1961年のこと。一作品目の『娘と私』だけは、今と違って20分番組として放送されていました。それ以降の作品から15分番組となったのです。
そもそも「連続テレビ小説」という題名については、当時はラジオで放送される連続放送劇が人気であり、長編小説をテレビ放送でも行おうと企画されたのが始まりでした。新聞の連載小説をイメージし、放送時間は朝になったのです。
15分という時間は朝という時間帯や心理的な効果に関係があります。朝はバタバタと忙しい時間であり、とても1時間や30分といったまとまった落ち着いた時間を取るのは難しいです。そこで、短い放送時間になったとされます。そしてもう一つは、人間の集中力の限界が15分とされているという点です。子ども向けのアニメでも、前後半15分ずつという構成も珍しくなく、これも少なからず集中力と関係があるのではないでしょうか。
これらの要因からNHKの朝ドラの放送時間が決定しましたが、高視聴率を取れるのは、ドラマの面白さだけでなく、こういった仕組みにもあるのではないでしょうか。