白身魚を加工して作られるかまぼこは、必ずと言っていいほど木のの上に半円型に盛り付けられています。これは製造過程において木の板に盛り付けられてしまうからなのですが、完成後も木の板を付けたまま販売するのにはそれなりの理由があるのです。

かまぼこ板の役割

かまぼこの板に使われる気は、臭いの少ないモミの木を使用しますが、あえて木の移り香を楽しむ目的でスギの木が使用されることもあります。これらのかまぼこ板を使う理由はいくつかあります。

まずは加工後の熱々の状態でも、木の板の部分を触ることで作業がしやすいこと。そして、食品ではなく木の板の方を触るので、衛生面的にも良いということ。また、かまぼこは柔らかいので、形が崩れないようにするための目的もあります。

かまぼこは製造過程において、蒸す・冷すという過程を経ます。この際に水分をはいたり吸ったりするのですが、かまぼこ板はかまぼこの乾燥状態に合わせて水分を出し入れすることにより、一定の水分量を保ってくれます。このおかげで、かまぼこは腐敗しづらくなっているのです。