清水の舞台から飛び降りる」ということわざは、「思い切った決断をする」という意味で使われます。清水の舞台は京都にある清水寺の舞台のことで、有名な観光スポットでもあります。この舞台の縁から地面までは約12mもあり、ここを飛び降りるにはそれは相当な覚悟が必要なわけです。

清水の舞台から飛び降りた人たち

『成就院日記』という書物によると、1694〜1864年の間で実際に清水の舞台から飛び降りた人は234人にものぼります。この書物の記録は詳細まで記載されており、飛び降りた人の性別や年齢はもちろんのこと、飛び降りた動機までが記されています。

これによると、飛び降りた理由は「病気が治るように」「夢が叶うように」といった、いわゆる願掛けとしてが大半だったようで、自殺目的というわけではなかったようです。動機を聞き出せたということは生存者がいるということですが、意外にも生存率は85%と高く、死亡者は234人中34人という計算になります。

飛び降りる者が後を絶たないため、1872年になって京都府が正式に飛び降り禁止令を発令しました。