願いを込めて目に墨を入れ、願いが成就したらもう片目に墨を入れる。ダルマは願掛けに用いられるポピュラーなアイテムですが、なぜ険しい顔で手足となる四肢が無く、赤い色をしているのでしょうか。

今回の雑学では、ダルマの起源についてご紹介します。

ダルマは修行の賜物

ダルマは仏教の一派である禅宗の開祖である達磨大師(だるまだいし)の、人知を超えた修行がモデルになっています。

その修行とは、壁に向かって座禅を組み続けるという、いたってシンプルなもの。達磨大師はこの修行をなんと9年間も休むことなく続けたのです。そのせいで手足が腐ってなくなってしまったという話から、ダルマの原型が生まれました。

ダルマはなぜ赤いのか

禅宗では最高位の階級である大僧正は赤い法衣をまとうことになっています。達磨大師は大僧正の階級であるため、その姿からダルマが赤く塗られたとのこと。

また古くから日本は赤い色に病気や災いを防ぐ効果があると言われ、親しまれて使われていました。

ダルマの目の入れ方

願掛けをしながら片方の目を入れ、願いが叶ったらもう片方の目を入れる。これにはどちらの目から最初に入れるかという正確なルールはありません。

ダルマの生産で有名な「高崎ダルマ」においては、向かって右側から入れるのが正しいとされています。これは右側が上手にあたること、「右に出るものなし」などの言葉があることなどが起因になっているようです。

この高崎ダルマに習って、他のダルマも右側から書きいれるルールを用いているものも沢山あります。