日本は四方を海に囲まれた島国です。そして、海には満ち潮(満潮)と引き潮(干潮)があり、それによって水面の高さは変わり、海岸線の位置も変わります。地図上ではどちらの状態の海岸線が描かれているのでしょうか。

地図は満潮?干潮?

満ち潮と引き潮は月や太陽などの天体の位置の影響で発生する「潮汐力(ちょうせきりょく)」によって、海面が上昇することをいいます。これにより、日本では太平洋側で1.5m、日本海側で40cmの差が生じます。微々たる差ですが、海外に目を向けると、15mもの差が生まれる地域もあります。

ちなみに日本の海岸線の長さは3万3889kmで、小さい国にも関わらず、世界6位の長さを誇ります。

そして、地図上で陸地と海面の境界線が描かれるのは、満潮時と決められています。しかし航海で使用する海図では、干潮時の境界線が描かれます。これは、干潮時の海面を表すことのよって船の座礁などの事故を防ぐための安全面からの理由によるものです。