空にフワフワと気持ちよさそうに浮かんでいる。誰しもが一度は雲を掴んでみたいと思ったことがあるでしょう。しかし雲は数百〜数千m上空を漂っているので、その願いを叶えるのはとても難しいです。しかし雲はゆっくりと、地上に降りてきているのです。

雲は落下している

大気中に浮かぶ水滴や氷の粒が集まったものが雲の正体です。雲を構成する水滴や氷の粒の一つ一つを「雲粒」といい、一つの雲粒の大きさは0.001〜0.01mmと極小サイズです。このサイズの粒であると、秒速約1cmの速度で落下することになります。この計算でいくと、例えば上空1000mに浮かぶ雲は、27時間後には地上に落ちてくる計算になります。

しかし雲が発生する上空では、上昇気流が必ず発生しています。常に上昇気流によって持ち上げられているため、実際には雲は地上に落ちてくることはなく、空に浮かんだ状態になっているのです。