学生の頃、テストが近づくと夜遅くまでテスト勉強をする人がほとんどでしょう。しかし目の前の誘惑に負けてテレビゲームをしたり漫画を読み出したり、わけもなく部屋の掃除を始めてしまうことがあります。このような現象は心理学で分析されており、名前まで付けられているのです。

セルフ・ハンディキャッピング

このような行動を取ってしまうことを、アメリカの心理学者であるエドワード・ジョーンズたちによって「セルフ・ハンディキャッピング」と名付けられました。その名の通り、自分自身でハンデを背負うという意味です。

この行動を起こすことにより、成功した場合は「ハンデがあったのに成功した」と自己評価が高まり、失敗した場合は「ハンデがあったせいで失敗した」と言い訳をすることができるのです。これらは「獲得的セルフ・ハンディキャッピング」とも呼ばれ、自己評価や自尊心を守るための自己防衛行為とされます。

また、例えばテスト前に他人に対して「全然勉強していない」などとマイナスの発言を残しておく行動を「主張的セルフ・ハンディキャッピング」といい、自己の評価ではなく他人からの評価を左右させるために行うとされます。