3つの点のような図形が集合している模様を見ると、人の顔のように見えてくることがあります。これは「シミュラクラ現象(類像現象)」と呼ばれ、人間の脳にインプットされた本能的なものであるとされます。

なぜ人や動物に見えるのか

ラテン語で「似ている物」を意味するシミュラクムの複数形であるシミュラクラが語源になります。人間は他の生き物の顔を判別する際に、まず目を見るとされます。そして左右の目と口の位置関係は逆三角形であることから、例えばコンセントの穴や壁に並んだシミなど、3点の逆三角形を見つけると顔に見えてくるのです。

写真にそこにいないはずの人が写り込んでいるといった心霊写真の多くは、このシミュラクラ現象であるともいわれます。

また似たようなもので、雲がクジラの形に見えるなどといった現象を「パレイドリア現象」といいます。これは、クジラというものの形を既に記憶していることから起こる現象で、月の模様がウサギに見えるというのもパレイドリア現象によるものです。