燕尾服は、読んで字のごとくツバメの尻尾のような形をしていることから名付けられました。日本では明治5年に礼服として指定され、天皇陛下や総理大臣などが着ている姿をよく目にします。そもそもなぜ裾がパックリと二つに割れた形になってしまったのでしょうか。

燕尾服の起源

スポーツの世界でこの燕尾服を着て競技する種目があります。それが「乗馬」です。そもそも燕尾服は、乗馬の際に着用するコートの裾が、馬の鞍に触れてしまわないようにするために切れ込みが入れられたものであり、イギリスで誕生しました。それが18世紀のフランスでオシャレとして流行したのです。

また、燕尾服が黒いのにも理由があります。19世紀のイギリスでは、産業革命によって工場がたくさん作られました。工場から排出される煙などによってできる服の汚れが目立たないように、流行していた紳士服は黒が好まれるようになったのです。