大型のショッピングセンターや繁華街などでは立体駐車場が多く存在しますが、立体駐車場の中は急ハンドルが必要な場面も多く、その度にタイヤがキュルキュルと音を鳴らします。この音はタイヤとが接する際の摩擦によってなっている音で、立体駐車場の床が滑りやすいために起こる現象です。それではなぜ、滑ると危険なのに、滑りやすい床になっているのでしょうか。

立体駐車場の床

立体駐車場のほとんどは、鉄製のプレートの上にコンクリートを流し込んで作られる「合成スラブ」が使用されます。合成スラブのメリットは多く、コストの軽減、耐火性能、工期短縮、そして最も必要であろう耐荷重性能も高いです。しかしコンクリート面が薄いので、劣化から保護する目的や防水の目的で、塗料を上から塗ります。この塗料が床を滑りやすくしている原因になるのです。

塗料の上から滑らないような仕組みをしたとしても、合成スラブを使用しているメリットが損なわれてしまうでしょう。最徐行で走行する必要のある立体駐車場の中であれば、多少は床が滑りやすくても問題はないのかも知れません。