飛行機のパイロットは基本的に英語で会話をします。管制塔とのやり取りも当然英語になりますが、その際は特別な英語と発音によってやり取りをします。

フォネティックコード

一般的に、英語で肯定を表す「はい」は「イエス」、否定である「いいえ」は「ノー」と発します。しかしこれでは単語が短すぎることから、聞き間違いや聞き漏らしなどの可能性が出てきます。人命に大きく関わる業務であることから、会話は一語一句しっかりと正確に伝えなければなりません。

このことから、肯定を表すイエスの代わりに「Affirm(アファーム)」を、否定を表すノーの代わりに「Negative(ネガティブ)」という単語を用いるのです。

また、アルファベットや数字を述べる際も「フォネティックコード」と呼ばれる規則によって定められた発音で伝えます。例えば「A」は「アルファ」、「W」は「ウイスキー」といい、数字の「0」は「ジロ」、「9」はナイナーと発音するといった具合です。

これは英語が母国語でない人でも聞き取りやすく、間違いを防ぐために制定された通話表であり、航空無線以外にも海上無線など、あらゆる場面で用いられます。