ゴキブリという字を見るだけで身の毛もよだってしまう方も多いかと思います。実際に今、ゴキブリという字を書いているだけで気分が悪くなってしまいそうです。なんでこんな名前にしたのか、もっと可愛らしい語感にすれば幾分かましな気もしますが、ゴキブリの名前の語源をご紹介します。

名前が変わるだけでこれだけの破壊力

嫌われ者な生き物で殿堂入りを果たしていると言っても過言ではないゴキブリ。それは江戸の時代でも同じことでした。ゴキブリの「ゴキ」とは「御器」、つまり「食器」のことだったのです。

食器にまとわり付いてかぶり付いているかのようなその様子から、当時は「御器かぶり」と呼ばれていました。語感からはどこか可愛らしさすら感じられます。それが明治に出版された『生物学語集』に「ゴキカブリ」が「ゴキブリ」と誤植されてしまったのです。

たった一文字が抜けただけで、あの破壊力バツグンの「ゴキブリ」という名称が定着してしまったのです。