6500万年前までこの地球上を支配していた恐竜。その種属の数はおよそ600種類とも言われていますが、未だに正確な数は把握しきれていません。
今では博物館や図鑑などで色鮮やかな恐竜の絵を見ることができますが、実は恐竜の色は想像でつけられているんです。

今回の雑学では、なぜ想像で付けざるを得ないのか。そして近年話題になった恐竜の色に関するニュースをご紹介します。

なぜ想像で色が決まるのか

人間を含めた生物の肌や毛の色を決めるのはメラニンと呼ばれる色素です。
メラニンにはエウメラニンとフェオメラニンの2種類があり、その割合によって色の濃さなどが決まってきます。

しかし古代の恐竜の情報は化石となった骨。ここからメラニン色素を分析することは出来ません。
どのくらいの大きさなのか、その生態はどういったものなのかの分析は出来るため、その当時の恐竜と似たような生態を持つ現代の生き物を比べ、だいたい同じような肌の色で恐竜を着色しているに過ぎないのです。

ですので図鑑の種類によっては同じ恐竜でも肌の色が違って描かれているものも沢山あるのです。

2010年に話題となったビッグニュース

2010年1月28日。長年恐竜の色について研究してきた中国とイギリスの研究チームが、シノサウロプテリクスの色を特定した事で話題となりました。
このシノサウロプテリクスという恐竜は、小型の羽毛恐竜と呼ばれる種属で、現在の鳥類に近いとされています。このシノサウロプテリクスの羽毛の化石からメラニン色素が発見され、暖色系の色合いだったことが判明しました。

長い長い歴史の中、恐竜の色が判明しているのは現在この1種のみとなっています。