「A5ランク」や「B3ランク」などといった等級が与えられたお肉を見ると、さぞ高級な肉なんだろうなぁと思います。一体この等級は誰のためにどのような区分で付けられるものなのでしょうか。

歩留等級と肉質等級

このランクはじつはアルファベットの部分と数字の部分で異なる二つの意味を持っています。

まずアルファベットの部分から解説していきます。アルファベットの部分は「歩留等級(ぶどまりとうきゅう)」と呼ばれ、A・B・Cの三段階で分けられます。

基準値から等級を決定し、Aほど数値が高く、一頭あたりから多くの牛肉を取ることができることを表しています。お肉とて店頭に並ぶ前の、除去する皮下脂肪の量なども計算式に含まれているため、基本的にお店側の人が参考にする数値なのです。

次に数字の部分です。数字は「肉質等級」を表しています。肉質等級は、赤身に混じる脂肪量を定めた「脂肪交雑」、「肉の色あい」、「肉の締まり及びきめ細かさ」、「脂肪の色と質」の4項目から判定されます。

これらから算出された数字は、大きければ良いというものではありません。一般的には4ランク程度が最高級とされますが、味の感想や好みは個人差によるものが大きいのも現実です。