風邪をひいて鼻が詰まってしまったり、むしろ指で鼻を摘んだ状態のときには声が変わってしまいます。いわゆる「鼻声」というものですが、口から発せられるはずの声に、鼻の状態が関係あるのでしょうか。

声はどうやって出ているのか

声は肺から送り出された空気で、喉にある声帯を震わせることで音として発せられます。この音は、口の開き具合や舌の位置や形などによって音の高さや強弱が決まります。

声(音)は口の中だけでなく、喉と鼻腔でも反響させています。この声が体外に発声されて合成される地点は、口から約10cm離れた地点になります。つまり「あ」という一つの音を出すだけでも、喉・口・鼻で反響させた音が合成されているということです。

そうなると当然、鼻を摘んだ状態で声を出そうとすると、鼻からの声が発声されず、どこか違った声(鼻声)になってしまうのです。