鉄腕アトムのような人型ロボットが、我々人類の生活に大きな影響を与える日が来るのは、そう遠いことではないのかもしれません。現在、街のあちらこちらでソフトバンクロボティクスが事業を展開している「Pepper(ペッパー)」を見かけます。「ペッパーくん」の愛称で親しまれているこの感情認識ヒューマノイドロボットは、人型ロボットとして多くの場所で導入が進められていますが、人型ロボットのさきがけといえば、ホンダエンジニアリングが製造を行っていた「ASIMO(アシモ)」です。

人型ロボット誕生秘話

「ASIMO」は「Advanced Step in Innovative Mobility(新しい時代へ進化した革新的移動性)」の略で、人の動きを感知して自律的した行動をとります。歩行、握手する、障害物の認識、音源認識、階段歩行など、様々な動作を行うことができます。ペッパーくんにはお世辞にも足があるようには見えませんが、アシモはしっかりと二足歩行をする、完全なる人型のロボットです。

ホンダのロボット開発は、1986年以前からトップシークレットで行われていました。様々なモデルの試作品が作られていき、2000年にアシモが発表されたのです。

しかしその裏には、人型ロボットを製造することは神への冒とくではないかという考えもあり、開発陣はカトリックの総本山であるバチカン市国のローマ教皇庁を訪れ、人型ロボットの製造は神への冒とくにはあたらないとした許可を得ているのです。