燃えるゴミの指定袋はなぜ黄色が多い?
燃えるゴミ用の袋が透明または半透明のものになったのは2000年代になってからのこと。それまでは真っ黒なゴミ袋でした。半透明の袋はプライバシーの配慮に欠けるという声もありましたが、ゴミの分別化を徹底する意味がそれをまさり、その袋を使用することが義務付けられ、指定袋というものが誕生したのです。
ゴミ袋が黄色い理由
この指定ゴミ袋は自治体によって色などは様々ですが、多くの自治体では黄色の半透明袋が使用されています。これは少しでもプライバシーを守ろうといった意味ではなく、カラスにゴミを漁られないようにする工夫なのです。
人間の目は赤・緑・青の三原色を感知して色を判断していますが、カラスはこれに加えて近紫外線も感知します。人間には見ることのできない紫外線を認識することができるため、かなりの精度でものを見極めることができます。カラスはゴミ袋を漁っているイメージがありますが、これは適当にゴミ袋を裂いているのではなく、中に食べ物が入っていると視認してから裂いているといいます。
このカラス対策のために、紫外線をカットする特殊なフォルムを使ったゴミ袋、それが黄色い指定袋なのです。このフィルムは人間の目には黄色の半透明に見えますが、カラスには紫外線がカットされることで視認性が悪くなり、中身を確認することができないのです。