罪を犯すことで課せられる懲役。その長さは犯した罪の重さによって異なり、死刑制度のある国では死刑、または無期懲役となります。日本では最長30年の懲役を課すことが出来ます。

しかし世界には死刑制度のない国も多く、それらの国では無期懲役という宣告もされず、びっくりする様な年数の懲役を宣告されます。

今回の雑学では、世界で最も長い懲役に関しての情報をいくつかまとめてみました。

懲役とは

そもそも懲役とは何を指しているのかを学びましょう。ざっくりいうと以下の意味合いが含まれています。

  • 社会から隔離することで社会の安寧を図りと共に、被害者や世間からの報復から保護する。
  • 長期間、時間拘束を行うことで、犯罪者にペナルティーを与える。
  • 強制労働の苦痛を与える事で、再犯防止と社会復帰へのきっかけとする。

ちなみに今回ご紹介する懲役は、求刑ではなく実刑のものになります。求刑とは検察官が裁判官に求める刑の内容であり、これを考慮した最終的な判決が実刑になります。

世界最長の懲役トップ5とその犯罪概要

第5位 – 懲役4060年

―2008年/アメリカ/ジェイムズ・ケビン・ポープ被告
1年8ヶ月中に10台の少女に40回の婦女暴行と3回の性的行為を繰り返した容疑に加え、児童ポルノ所持の容疑で逮捕。

第4位 – 懲役6060年

―1982年/グァテマラ
同国で起きた内戦中、一般市民約250人を殺害したとされ、元兵士4名それぞれに出された判決。

第3位 – 懲役1万年

―1981年/アメリカ/ダッドリー・ウェイン・カイザー被告
妻、妻の母親、大学生の3名を射殺したことによる懲役。

第2位 – 懲役1万4400年

―2001年/フィリピン
実の娘を1年間の間、性的暴行を繰り返した行為による判決。

第1位 – 懲役14万1078年

―1989年/タイ/メイ・シャモイ・ティピヤソ被告
1万6千人から約2億400万ドル(当時の日本円で約285億6000万円)の詐欺容疑で逮捕。
現在でも世界最長の禁固刑としてギネスに登録されている。


日本では考えられない懲役。実際には犯罪者の寿命が尽きてしまった時点で刑は終えることとなるのでしょうが、死ぬことすら許されない無慈悲な宣告は、さらなる犯罪を招く予防にも繋がるでしょう。

そう考えると日本の懲役制度はまだまだ甘いものなのかもしれません。