コアラの赤ちゃんの離乳食
コアラの主食はユーカリの葉です。ユーカリの葉には毒がありますが、コアラの腸内にある微生物のお陰で解毒されるのです。ではコアラの赤ちゃんはどうでしょうか。人間と同じく赤ちゃんには始めから抗体などはありません。ましてや毒のあるユーカリを主食にするとなると、それ相応の訓練が必要になるでしょうが、そのトレーニングとはどの様なものなのでしょうか。
コアラの離乳食
答えはコアラの離乳食にあります。コアラはカンガルーと同じ有袋類です。生まれてすぐの頃は母親の袋の中で過ごし、袋の中にある乳首から栄養を取ります。ある程度成長すると、次は離乳食の始まりです。この離乳食によって、赤ちゃんコアラは初めて自分の腸内にユーカリの毒素を分解してくれる微生物を取り入れます。その離乳食とは、母親の糞なのです。
母親は盲腸内でユーカリを半消化状態にすることで「パップ」と呼ばれる離乳食を作ります。赤ちゃんコアラは肛門から直接パップを食し、ユーカリの毒素を分解する微生物を自身の身体の中に取り入れるのです。