「孫の手」って誰の手?
痒いけど指が届かない……。そんな時に重宝されるのが「孫の手」です。木製・金属製・プラスチック製など様々ありますが、どれも細長くて先端が折れ曲がっており、背中など手の届かない場所でも容易に掻ける形状になっています。
孫の手の由来
誰が呼びはじめたかは分かりませんが、おじいちゃん、おばあちゃんの背中を優しい孫が掻いてあげる、そんな情景が思い浮かぶことから「孫の手」と名前がついたのではありません。
この「孫」とは、中国の書『神仙伝』に登場する女性の仙人である「麻姑(まこ)」が由来です。麻姑はまるで鳥のように爪が長く、その爪で痒いところを掻いてもらうととても気持ちが良かったとされます。このことから、背中などの手の届かないところを掻くための道具を「麻姑の手」と呼ぶようになりましたが、次第になまっていき「孫の手」と転化したのです。