ファッションやデザインにはその年々の流行色というものがあります。「そういえば去年は赤色が流行ったよね」「今年の流行色は緑色らしいよ」といった言葉を耳にする機会もありますが、これらの流行色は今現在流行っているものではなく、2年も前に既に決められているものなのです。

流行色は過去からくる

流行色は「インターカラー」と呼ばれる国際流行色委員会によって選定、決定されます。インターカラーは日本・スイス・フランスの3カ国によって1963年に発足されました。インターカラーは加盟各国代表の色彩情報団体で構成されており、10カ国以上の加盟国があります。日本は一般社団法人 日本流行色協会(JAFCA)が加盟しています。

例えばファッション業界で流行色が利用される場合、まずは素材や形状を決定し、試作品の展示会にいたるまでに1年を要します。その後、製品の展示会や発表会などが行われ、大量生産の後に小売店に並び、ようやく一般消費者の手に届くのです。この間およそ2年、つまり今流行っている流行色というのは、2年前に選定された流行色なのです。