タバコが定価でしか販売されない理由
銘柄によって値段は異なりますが、大抵のタバコの値段は同じです。
10年前までは現在の半額で販売されいたタバコですが、コンビニや自動販売機はまだしも、なぜスーパーマーケットなどでも割引価格で販売していることはないのでしょうか。
今回はタバコの販売価格の推移と、定価しか販売することの出来ない理由の雑学をお届けします。
マイルドセブンの価格推移
日本で最も人気のある銘柄の一つで、価格も大多数の銘柄と同じく平均した販売価格です。現在では「MEVIUS(メビウス)」としてブランド名を改めて販売されています。
価格変化年月 | 価格 |
---|---|
1977年6月 | 150円 |
1980年4月 | 180円 |
1983年5月 | 200円 |
1986年5月 | 220円 |
1997年4月 | 230円 |
1998年12月 | 250円 |
2003年7月 | 270円 |
2006年7月 | 300円 |
2010年10月 | 410円 |
2014年4月 | 430円 |
この10年でおよそ2倍になりました。喫煙者にとっては財布に多大なダメージがあることでしょう。しかしヨーロッパなどの地域では1箱1000円する国も珍しくありません。日本の消費税もまだまだ増税が予想されますので、値段は今以上に上がることが予想されます。
なぜ定価でしか販売できないのか
タバコに関する法律である「たばこ事業法」の第33条に次のようにあります。
会社又は特定販売業者は、その者の現に販売をしていない品目の製造たばこ(その者が自ら製造し、又は輸入するものに限る。以下この条において同じ。)の販売をしようとする場合においては、当分の間、政令で定めるところにより、その品目ごとに一の小売定価を定めて、当該製造たばこを製造場から移出し、又は輸入する時までに、財務大臣の認可を受けなければならない。
要約すると、販売時の価格を変更したい場合は国の許可が必要ですよ。という感じです。
タバコはJT(日本たばこ日本たばこ産業株式会社)の独占販売であり、この会社の管轄が財務省である特殊法人というかたちで運営されていますので、このような条例を定めることが出来るのかと思います。
ちなみにタバコの販売はJTのみに限られていますが、これも国の定める独占禁止法からは除外されている製品である事で可能となっています。