日本で行われる葬儀はそのほとんどが火葬です。しかしごく一部の地域では今も土葬が行われています。そして遺体を海に沈める水葬も、かつては日本でも行われていました。しかし仏教にはあと二つ、ほとんど知られていない葬儀があります。

塔葬と鳥葬

しかし仏教といっても日本で普及している仏教ではなく、チベットで普及しているチベット仏教でのことです。

まずは「塔葬(とうそう)」です。遺体に塩を塗って乾燥させた後、金銀宝石で飾られた豪華な塔に安置されます。法王などの限られた人物にのみ許された葬儀になります。

そして5つ目が「鳥葬(ちょうそう)」です。これはその名の通りハゲワシなどの鳥類に遺体を食べさせるといった、日本人からしてみれば残酷ともとれてしまう葬儀です。しかしチベット仏教では、魂の抜けた肉体は肉の塊に過ぎないという解釈があり、その肉体を鳥が天に届けてくれるという意味を持ちます。日本では鳥葬と呼ばれますが、他の国では天葬と呼ばれもします。