盲導犬は信号機の色を判別していない
人間は赤、青、緑、黄色を判別できる眼を持っています。犬は人間ほどの視力を持っておらず、犬から見える世界は「灰色の世界」と言われてきました。しかしある研究チームのデータによると、犬は紫、青、黄色を判別できるといいます。
盲導犬と赤信号
しかしこれだけでは信号機の色を判断することはできません。ましてや色が判別できたところで、「青は進む」「赤は止まる」「黄色は注意」などの状況判断は犬にとっては非常に難しいことになります。これは多様な訓練を受けている盲導犬も同じです。
それでは一体、盲導犬はなぜ赤信号で停止してくれるのでしょうか。その答えは、じつは赤信号を認識して停止するのは、盲導犬ではなく、盲導犬を連れたユーザー(障がい者)側が止まるからなのです。
眼に障がいを持った方は常に周囲の音を感じ取っています。音の鳴る信号機であれば判断は容易ですが、音が鳴らない信号機の場合は車や周囲の音を頼りに、信号機が赤なのか青なのかを判断しているのです。