毎年クリスマスになると、サンタクロースが現在どこを移動しているか追跡するサービスが開設されます。これは個人や法人が行っているのではなく、アメリカとカナダが共同で運用しているノーラッド(NORAD)という組織が行っているのです。

サンタクロース追跡サービスの歴史

ノーラッドは「北アメリカ航空宇宙防衛司令部」の略で、人工衛星やミサイルの観測を行っている組織です。指揮監督はアメリカ合衆国大統領とカナダ首相が共同で行っている、紛れもない国家組織です。そんなお偉い組織がサンタクロースの追跡サービスを開始したのは1955年のこと。既に50年以上もの歴史があります。

当時、アメリカのコロラド州にある大手スーパーが、子ども達に向けたサンタクロースのホットラインを開設し、広告に電話番号を載せました。しかしその電話番号は間違ったものであり、あろうことかノーラッドの司令長官へ繋がる電話番号だったのです。当然、ノーラッド司令長官の電話は鳴り、子どもがサンタクロースがどこにいるのかと質問をしてきます。しかし当時の大佐は「レーダーで調べた結果、サンタが北極から南に向かった形跡がある」と答えたことから、このサービスは開始されました。

現在ではインターネットが普及したことにより、専用サイトやスマホアプリなどでもこのサービスが提供され続けています。