カセットテープやビデオテープ、MDなどのメディアが次々と姿を消していく中、1980年代に製造が開始されて以来、今なお現役で活躍しているCD(コンパクトディスク)。CDの最大収録時間は74分と中途半端ものですが、これには意味があるのです。

CDの収録時間

CDの開発にはオーストリアの有名な指揮者であるヘルベルト・フォン・カラヤンの存在が大きく関わっていました。開発当時、CDの規格を11.5cm(60分)と12cm(74分)のどちらかにしようと悩んでいた開発元のSONY(ソニー)は、開発陣と交流のあったカラヤンに相談を持ちかけます。

するとカラヤンは「ベートーヴェンの交響曲第9番(第九)が1枚に収まったほうがいい」と提案したのです。

このことを踏まえて調査を行った結果、クラシック音楽の95%が、74分以内に収まるということを知り、結果的に12cm規格が採用されたというわけです。