『ひょっこりひょうたん島』は死後の世界
1964年からの5年間、NHK総合テレビで放送されていた人形劇『ひょっこりひょうたん島』は、ドン・ガバチョやトラヒゲなどの名物キャラクターを生み、現在もなおファンがいるほどです。海原を漂流するひょうたん島で生活する子ども達と、その島を訪れた人達による奇天烈なストーリーが魅力的ですが、実は悲しい裏設定があったのです。
ひょっこりひょうたん島の裏設定
物語は子供たちとサンデー先生がひょうたん島に遠足に行くところから始まります。不運なことに、そのひょうたん島のひょうたん火山の噴火活動に遭遇し、島自体が海原へ流れ出してしまいました。
原作者の一人である井上ひさしは、2000年9月に山形県川西町遅筆堂文庫生活者大学校で開かれた「ひょっこりひょうたん島」講座で、制作当時から秘密にしていた次の事について話しました。
まず、担当ディレクターの3人が家庭の事情により両親に頼ることのできない幼少時代を送ったことから、ひょうたん島で生活する子ども達の「親」を登場させなかったという事。
そして実は、サンデー先生と5人の子ども達は最初にひょうたん島に遠足に行った時点で火山の噴火に巻き込まれて死んだ設定になっており、登場人物を「死んだ子ども達」として物語を作っていたのです。