日本の最小通貨である1円玉は、大きさも直径2cm、厚さ1.5mmの大きさしかなく、素材もアルミニウムで出来ているため1枚あたり1gしかありません。世界の多くの国で硬貨が存在しますが、1円玉にしかない特徴があります。

1円玉がもつ特殊能力

その特徴とは、水に浮くことです。質量1gしかないので水に浮いて当然だろうという安易な考えもありますが、比重でいえば水よりも重たい物質であり、沈むのが当然です。事実、コップに汲んだ水に1円玉を落とすと、勢いよく沈んでいきます。しかし静かに置くことで水に浮かびます。

これは表面張力によるものですが、1円玉よりも軽い物質であっても簡単に水に浮かぶことはできません。1円玉が水に浮かぶ一つの理由として、水をはじきやすい・濡れにくいという性質があります。アルミニウム自体に撥水効果はありませんが、アルミニウムが酸化することでできる被膜によって水がはじかれるのです。

例えば洗剤などを加えた水では、この被膜がとれてしまって1円玉が水に浮かぶことができなくなってしまいます。