消火器の「ABC」は何を表している?
ありふれた光景がゆえに、普段は意識しないと消火器の存在を忘れがちです。しかしいざ意識して過ごすと、日常生活で訪れるあらゆる場所に消火器が設置されていることを再認識できます。街に設置されている消火器のほぼ全ては「ABC粉末消火器」と呼ばれる種類の消火器です。
火災の種類
消火器自体にも記載されているこの「ABC」という表記は、火災の種類を表しています。
- A – 紙や木など、一般的なものが燃える火災
- B – 油、ガソリンによる火災
- C – 電気設備の火災
ABC粉末消火器は、これらABC火災に対応している消火器ということになります。火は水をかければ消えますが、油や電気火災では水を使用するのは逆効果になります。ABC粉末消火器には特殊な粉末が含まれており、これを吹きかけることで燃えている物質を包み込み、酸素を遮断することで鎮火させる効果を持ちます。
ちなみにアメリカではこの3種類に加え、D(金属の急速酸化火災)とK(調理油による調理火災)が追加された5種類の火災で分類されます。
いざというときのためにも、消火器の場所はもちろんのこと、使い方と火災の予備知識を備えておきましょう。