「虹」にはなぜ虫偏が使われているのか
漢字の偏(へん)には、その漢字がどのような種類の漢字なのかを表すかという意味が含まれています。例えば魚類の漢字には魚偏が使われますし、人体に関しては月偏が使われます。そして虹とは雨上がりに空にかかるあの虹のことですが、なぜその漢字に虫偏が用いられているのでしょうか。
虹は虫?
虹は英語で「レインボー」といいますが、これは「レイン(雨)」と「ボー(弓)」が組み合わされた言葉です。確かに空にかかる巨大な弓のように見えます。しかし虹という漢字が誕生した古代中国では、虹は天にまたがる龍であると考えられていました。そして龍は大蛇が天に昇って生まれるものであるとされていたのです。このことから、虹は蛇から生まれたものと考えられることから、虹という漢字には虫偏が使われているのです。
ちなみに虹に含まれる「工」には、「天と地を繋ぐ」意味があり、大地から天高く昇天する大蛇を表しているとも捉えることができます。