近年では男の子でも母親のことをママと呼ぶ子が多く、思春期あたりを境にその呼び方に恥ずかしさを覚え、「おふくろ」と呼び直すといったことがあるようです。「おふくろ」は古くから母親を指す言葉として存在しますが、その語源はなんでしょうか。

おふくろの語源

まず、母親を指す一般的な言葉して「おかあさん」があります。これは武家などの位の高い家の母親のことを「御方様(おかたさま)」と呼んでいたことが由来とされます。「御方」は他人の女性を敬う際の言い方であり、さらにそれに「様」を付けることで最上級の敬いを表しています。

おかあさんはこのように上流階級から生まれた言葉です。冒頭で問題にしている「おふくろ」の方は、室町時代から使われていたとされますが、その語源は諸説あります。

おふくろは漢字で「お袋」と書くように、子どもは誰しも母親のお腹の袋によって育つからという説。そして、よく言われているのが、昔は母親はその家のお金や貴重品などを袋に入れて管理していたことからという説です。