年輪は木の断面に表れる輪の模様のことです。成長輪とも呼ばれるように、年輪から木の年齢を計ることもできます。小学校の理科の授業で「山で道に迷ったら年輪を見ろ」と教わった方もいるのではないでしょうか?これは年輪の幅が広い方が南側であるいうことからですが、実はこの俗説は間違いなのです。

年輪と方角の関係

木の年輪は、より荷重が多くかかる側の年輪が広くなることが分かっています。例えば山の斜面に面した土地にある木の荷重はどうなっているでしょうか。山側は上にある木の枝のせいで枝を伸ばす余地がないため、谷側に枝を伸ばします。その結果、谷側のほうに重心がかかり、より荷重がかかります。山の斜面はどこも南側を向いているわけがありませんので、どの木の年輪も南側が広くなっているわけがないことが言えるのです。