アメリカ全土で電気が消えた日
現代の生活で欠かすことができないものであり、ライフラインの一つとしても数えられる「電気」。私たちの生活に豊かさと明るさを提供してくれる電気(電球)を発明したのは、アメリカが生んだ発明王「トーマス・エジソン」です。そんな大切な電気が、アメリカ全土から姿を消した日があるのです。
エジソンに贈る街の明かり
トーマス・エジソンが亡くなったのは1931年10月18日のことです。その3日後の10月21日の夜、1分間にわたって全米から電気が消えました。各家庭や街の外灯はもちろんのこと、電車や地下鉄、ランドマークである自由の女神のトーチの明かりすら消えてしまったのです。
これは当時のアメリカ大統領であるフーバーの呼びかけによるもので、電気を全て消し、エジソンが電気を発明する前の状態を再現することで、エジソンへの冥福を祈ったのです。
この呼びかけに対して電力会社をはじめとした多くの機関が協力し、残念ながら100%とはいかないものの、都市部では9割ほどの電気が消えました。