閻魔大王の在り方は宗教によって違いがあります。日本で一般的である仏教においては、死んだ人間の生前の罪を裁き、地獄へと送り込む役割を担う、地獄の番人である閻魔大王。真っ赤な顔で怒りの表情を浮かべて罪人を裁きますが、彼もまた罪を背負ってを受けているのです。

閻魔大王の罪と罰

前述したように、閻魔大王は罪を犯した罪人を裁きますが、亡者を裁くという行為自体が罪であり、その罪を閻魔大王自身が背負っているのです。そのため、閻魔大王は1日3回も罰を受けています。

その罰は、熱で溶けた銅を強制的に飲まされるというもの。溶けた銅によって内臓は焼かれ、その苦しみに耐えるのです。

閻魔大王の真っ赤な怒り顔は、この苦しみに耐えているだけでなく、罪人があとを絶たないことへの怒りと悲しみが、あの表情を作り出しているのです。