『ロミオとジュリエット』はたった5日間の恋物語だった
劇作家、ウィリアム・シェイクスピアによって画かれた戯曲『ロミオとジュリエット』。1600年前後に完成されたとされるこの物語は、誰しもが名前やおおまかな内容を聞いたことがある有名な恋愛物語です。しかしこの熱愛模様は、たったの5日間の出来事であることを知る人は少ないでしょう。
あらすじ
舞台は14世紀のイタリア。パーティに忍び込んだロミオは、ジュリエットに出会い、すぐに二人は恋に落ちます。二人は修道僧ロレンスの元で秘かに結婚をします。
しかしその直後、ロミオは友人とともに街頭での争いに巻き込まれ、親友であるマキューシオを殺されたことに激怒し、キャピュレット夫人の甥ティボルトを殺してしまいます。このことからロミオをは追放の罪に処され、キャピュレットは悲しみにくれるジュリエットに、パリスと結婚を命じるのです。
ジュリエットに助けを求められたロレンスは、彼女をロミオに添わせるべく、仮死の毒を使った計略を立ますが、この計画は追放の身にあったロミオにはうまく伝わりませんでした。そのためジュリエットが本当に死んだと思ったロミオは、彼女の墓で毒薬を飲んで自殺。その直後に仮死状態から目覚めたジュリエットも、ロミオの短剣で後追い自殺をしたのです。
これが、『ロミオとジュリエット』の悲劇の恋愛物語のあらすじです。これだけ濃密なストーリーでも、実際はたったの5日間の出来事なのです。
時系列
1日目
忍び込んだパーティ会場でお互いが一目惚れをし、その日のうちにキスをする。
2日目
ロレンスのもとで結婚式を行う。その帰り道、ティボルトを殺害。
3日目
ロミオは追放され、ジュリエットはパリスとの結婚を命じられる。
4日目
ジュリエットが偽装自殺を実行。
5日目
ロミオが偽装自殺を勘違いし、自ら命を絶つ。ジュリエットもそんなロミオを追うように自殺。
これが『ロミオとジュリエット』のストーリーの全貌です。わずか一週間にも満たない短い期間で、最愛の人と出会い、死に至ってしまった悲劇の物語なのです。