ライオンの狩りはメスが行う理由
ライオンは1〜3頭ほどのオスに対して、15頭ほどのメスと子ライオンで群れをなし、生活しています。食生活は他の草食動物を食べる肉食のイメージが強いですが、昆虫なども食べる雑食の面もあります。狩りは基本的にメスが行うのですが、なぜオスは狩りに参加しないのでしょうか。
ライオンの狩り
ライオンの狩りは複数のメスが集団になって協力して行われます。主に夜間に狩りが行われますが、身を隠せるような丈の高い草などがあれば昼間でも狩りを行います。獲物を見つけたメスライオンは扇状に散開し、少しずつ獲物との距離を詰め、一瞬の隙を突いて喉元めがけて持ち前の鋭いキバを突き立て、窒息死させるのです。
ではオスは狩りには参加しないのでしょうか。稀にオスも狩りに参加する事はあります。しかしオスにはメスにないタテ髪を持っています。これが、草に身を隠す際に目立ってしまったりと、何かと狩りの邪魔になるのです。
捕らえた獲物はその大半をオスが独占します。獲物の量が少ない場合は子ライオンにエサがまわらないこともあります。そのため、子ライオンの死亡率は生後1年以内で60%以上、生後2年以内で80%以上と、とても高いのです。
他の動物が狩った獲物を横取りするのはハイエナであるようなイメージがありますが、実際には獲物が少ない時はライオンも他者の獲物を横取りすることもあります。