最近ではテレビのバラエティ番組の収録中に、世紀の大発見ともいえるオオグソクムシのアルビノ個体を捕獲する出来事がありました。新種の生物に出会うことはとても難しいことですが、なんと魚屋さんの店頭で新種の貝が発見されたという珍エピソードがあります。

散歩がてらに世紀の発見

時は1983年。新種の貝を発見したのは、貝の研究の権威である千葉 蘭児。地元である岩手県陸前高田市の大町商店街を散歩することを日課としており、ある日いつものように魚屋さんの前を通ると、「ツブ貝」の名で売られていた「エゾバイ」や「エゾボラ」の中に、見たことのない貝を発見したのです。

新種の貝が魚屋さんで見つかることは非常にまれであることから「マレエゾバイ」と名付け、日本貝類学会に論文を発表しました。

この出来事は自身の書いた『軟体動物学東京研究所の報告』というレポートに、その内容が記載されています。