ドラマや映画など、効果音は物語の臨場感をあおるためには必要不可欠な演出です。これに限らず、お笑い番組のコントなど、多くのテレビ番組でも様々な効果音が使われているのが分かります。スポーツや動物ものの番組には効果音は必要ないと思われがちですが、例外があります。それが競馬中継の番組です。

競馬中継の効果音

「各馬、出走の準備が整いました」と実況された直後、「ガシャン」という音と共にゲートが開き、勢いよく競走馬が走り出しますが、実はこのゲートが開く音はテレビ中継でのみ流される後付けの効果音なのです。実際はゲートが開く時は音が鳴ることはなく、競走馬は目の前のゲートが開いたことを確認して走り出すのです。しかしテレビでは臨場感や盛り上げの意味を込めてゲート音を追加しているのです。

そしてもう一つ、テレビ中継で追加されている効果音があります。それが「馬の足音」です。「ドドドドド」という馬が走る足音は、まさに疾走感をあおるにふさわしい効果音です。

テレビで競馬中継を見たことがある人が初めて競馬場へ行くと、なんだか物足りないような感覚に陥ることがあるようですが、それはこういった効果音が聞こえてこないからでしょう。