多くは砂漠という厳しい環境下に生きるサボテン。表面にはビッシリとトゲが生えているのが特徴ですが、砂漠においてこのトゲはどのような意味があるのでしょうか。

サボテンはトゲなしには生きられない

植物では当たり前のようにある枝や葉、茎などはサボテンにはないと思われがちですが、実は緑色をした部分が茎で、サボテンのトゲは葉であることが知られていますが、枝が形を変えたものだという説もあります。

この葉(トゲ)は、外敵から身を守るだけでなく、砂漠の悪環境に対してもとても合理的に出来ています。砂漠は昼間は灼熱のように熱く、夜はとてつもなく寒い地域です。この寒暖差に加え、砂嵐や照り付ける太陽も大敵です。このような悪環境に対して、トゲがビッシリと生えているお陰で本体の温度を一定に保てているのです。

また、サボテンの肉厚な皮のお陰で、水分は蒸発しにくい上に、中に水分を始めとする栄養素を沢山蓄えておけるのです。しかし砂漠には雨が降りません。どうやって水分を補給しているかというと、これもまたトゲのお陰なのです。空気中の水分をトゲに吸着させることが出来るお陰で、雨が降らなくてもサボテンは水分を得ることが出来るのです。