パッションフルーツは情熱的な果物?
パッションフルーツはアメリカ大陸の亜熱帯地域を原産とするトケイソウ科の果物で、和名ではクダモノトケイソウ(果物時計草)と言います。英語でパッション(Passion)とは「情熱」を意味しますが、このフルーツの一体どこが情熱的なのでしょうか。
パッションフルーツの名前の由来
和名の時計草の由来は、3つに分裂した雌しべが時計の長針、短針、秒針のように見える花を咲かせることにあります。
英名のパッションフルーツは、同じ「Passion」というスペルで別の意味である「受難」を意味しており、「情熱」とは全く関係ありません。この「受難」とはキリスト教と深く関係しています。
16世紀に中南米に派遣されたキリスト教の宣教師たちはこの果物の花を見て、花の子房柱は十字架、3つに分裂した雌しべは釘、副冠は茨の冠、5枚の花弁と萼(がく)は合わせて10人の使徒、巻きひげはムチ、葉は槍であるとし、「キリストの受難」に見立て、キリスト教の布教に利用したのです。