北海道の定番の郷土土産といえば、鮭を加えた木彫りの熊が有名です。北海道の先住民族のアイヌ族から伝え続けられている伝統ある工芸品というイメージを持つ方もおられるでしょうが、実はこの木彫りの熊の発祥は北海道でもなければ日本でもありません。

木彫りの熊の発祥

1921〜1922年に徳川義親がヨーロッパ旅行でスイスのベルンに訪れた際に、そこで売っていた木彫りの熊を購入し、日本へ持ち帰ったことがきっかけです。その木彫りの熊は北海道の八雲町にある「徳川農場」に送られ、冬の間の収入源として木彫りの熊を生産することを提案したのです。

木彫りの熊は八雲町の名産として有名になり広まっていきましたが、徐々に生産量は減少し、現在では八雲町での生産者は1人のみとなってしまっています。