たった1本のタバコで人は死ぬことが出来る
タバコの公害問題は後を絶ちません。非喫煙者への副流煙の問題から、肺がんを始めとする各種病気の発症まで、様々な事が問題視されています。現在ではタバコの値段も跳ね上がり、喫煙者にとっては肩身の狭い時代になりました。
今回の雑学は、そんなタバコの小ネタをご紹介します。
タバコは毒ではない?
タバコが日本に伝わったのは戦国時代のこと。当時は体にいい薬であるとして輸入されていました。タバコは日本語ではなく、ポルトガル語のtabacoがそのまま日本語として使われています。ちなみにタバコに使用される植物は、ナス科に分類されるとか。
20世紀に入り、タバコが体に対していかに悪影響であるかが研究され始めました。これにより、徐々に日本の喫煙者数も減少。現在では街中や公共施設でタバコを吸えるスペースは、かなり限られています。
「百害あって一利なし」と認知されているタバコではありますが、2012年まで世界最高寿、120歳まで生きたとしてギネスブックに記録されていた日本の男性、泉重千代氏は、なんと70歳を過ぎてからタバコを始めたといいます。タバコに含まれるニコチンは、パーキンソン病やアルツハイマー病の予防に効果があると言われ、高齢の方には大きな一利があるといえるでしょう。
たった1本のタバコで死ぬことが出来る
タバコをたった1本吸っただけでは病気にかかることはまずあり得ません。しかしある方法を取ると、大人でも簡単に死んでしまうほど、タバコには有毒な成分が含まれています。それがニコチンです。ニコチンは青酸と同格の劇毒であるという研究結果もあります。
タバコはフィルターを介した煙を吸い込むので、ニコチンは燃えてしまい有毒な成分が死滅しています。しかしニコチンを直接摂取することで、劇毒となるのです。タバコには1本あたり数グラムのニコチンが含まれています。これを1本そのまま食べてしまうとどうなるでしょうか。
喉が熱く痛みを覚え、吐き気、頭痛、興奮状態が続き、やがて意識を失います。その後呼吸器の働きがなくなり、呼吸困難によって命が絶たれるのです。
赤ん坊であれば、タバコをそのまま飲み込んでしまうと、間違いなく死に至るでしょう。さらにニコチンは水やアルコールなどの水分により溶けやすく、高温で煮沸してもニコチンが死ぬことはありません。
ジュースの空き缶などを灰皿代わりに使い、子どもが誤ってそれを飲んでしまうと考えるととても恐ろしいです。タバコはきちんとマナーを守った上で、決して目を離すことなく楽しみましょう。