普段何気なく受け取っている封筒(封書)には、宛名や発送元以外にも情報が詰まっており、その手紙がどういった扱いを受けるべきものなのかが分かるようになっています。「親展」もその一つです。

親展の意味

親展とは「宛名となっている本人が開封して欲しい」という意味です。請求書や証明書など、個人情報が含まれる封書にはほとんど使われています。しかしこれ自身に法的効力はなく、強制力はありません。「本人以外が開けてはならぬ」ではなく「開けて欲しい」といった意味合いになります。

個人情報の含まれるこれらの書類が送られる封筒は、一度開封したら何らかの形で分かるような仕組みが取り入れられています。そのため、他人が黙って開けてもバレないということはほとんどないでしょう。

法的効力がないのであれば、何のために「親展」と書くのかと思うでしょうが、そもそも他人宛に送られた手紙を勝手に開封すること自体が「信書開封罪」という罪に該当します。

とはいえ本人がその手紙の内容がどんなものか把握していない内に、他人に「開けておいて」とお願いすることもあるでしょう。そんな時に「親展」という言葉の意味を知っていれば、本人が開けるべき手紙であることが判断できるのです。