なぜ「サイトウ」という名字は漢字が沢山ある?
「サイトウ」と読むことのできる名字は少なくとも31種類はあるといいます。その中でも最も多いのが「斎藤」「斉藤」「齋藤」「齊藤」の4つでしょう。どのサイトウさんですか?と漢字を尋ねられたサイトウさんも多いはずです。
サイトウの由来
そもそも「サイトウ」は、平安時代に伊勢神宮の近くにある役所「斎宮寮(さいぐうりょう)」の長官を務めていた藤原氏が、「斎宮寮の藤原」ということで「斎藤」を名乗ったのが始まりとされます。
明治時代になり、国民全員に名字を付けることが義務付けられると、申請のために役所に届け出をすることとなりました。この際に口頭で「サイトウ」であることを伝えるのですが、全ての役人が読み書きができたわけでなかったため、本来の「斎藤」を「斉藤」と書き間違えたり、旧字体で「齋藤」と書いてしまったり、旧字体の齋藤の書き間違えで「齊藤」という名字が誕生してしまったというわけです。
一方、申請をする方も読み書きができない人が多く、この漢字で合っているのかどうかが分からないため、間違ったままその名字が登録されることとなったのです。