オーストリアが生んだ天才作曲家といえば、31歳の若さでこの世を去ったシューベルトです。短い生涯の中でシューベルトはなんと600曲以上もの曲を作曲しました。その中にはとんでもない曲もあったのです。

キレたシューベルト

その問題作はシューベルトが25歳の時に誕生しました。曲の名は『さすらい人幻想曲』。この曲にはアルペジオという技法が多用されており、演奏にはかなり高度なテクニックが要求されます。

この曲を完成させたシューベルトは、演奏会を開いて新曲を披露しようとしましたが、あまりの難しさにミスを連発。挙句の果てには「こんな曲は悪魔にでも弾かせてしまえ」と言い放ち、演奏会を中止してしまったというのです。

天才ゆえ、頭の中で作曲を行ったのでしょう。しかしあまりにも高度な曲で実際は本人ですら弾くことが出来なかったのです。