木星は太陽系で最大の大きさであり、地球の10倍ほどの巨大な惑星です。最大の惑星というだけあり、自然現象も最大級のスケールで発生しており、その一つが台風です。

大赤斑

木星には「大赤斑(だいせきはん)」と呼ばれる巨大な高気圧性の渦が存在します。その渦の大きさは地球2〜3個分がスッポリと収まってしまうほど巨大なもので、それなりの望遠鏡を用いれば地球からでも観測することができます。

この大赤斑が発見されたのは1665年のことで、以来350年以上が経過した今でもなお、この大赤斑は消滅することなく存在し続けているのです。しかしNASAの発表によると、大赤斑は数百km規模で縮小を続けており、このままのペースでは21世紀中頃には消滅してしまうと考えられています。

大赤斑がどのように発生し、存続し続けているかは未だ謎に包まれたままです。もし地球上で地球がスッポリと収まる規模の台風が発生してしまったらと考えると、恐ろしくてなりません。