日本を含め世界中で、手品をするときなどに「アブラカタブラ」と呪文を唱えます。例えばハンカチで隠したサイコロを消すときには「アブラカタブラ〜サイコロよ〜消えてなくなれ〜」などと唱えます。

アブラカタブラの語源

「アブラカタブラ」の語源説は複数ありますが、大きく二つの言語からきているとされます。一つはヘブライ語が元となっている説で、意味としては「創造、祝福、疫病」などを意味する単語の組み合わせです。そしてもう一つがアラム語を元とする説で、「この言葉の通りになる」といった意味になります。

このアラム語を元とした「アブラカタブラ」は、日本でいうところの「痛いの痛いの飛んでいけ」に当たるとされ、一種のおまじないとして用いられていたとされます。日本では痛みで泣いている子どもに対してこのおまじないをかけますが、アラブ語では主に花粉症を撃退する目的で「アブラカタブラ」と唱えられていたという説があります。