「一所懸命」と「一生懸命」の違い
どちらも全力で物事に取り込むことを指した言葉ですが、使う場面に違いがあるようにも思います。語源は何なのでしょうか。
それぞれの意味と語源
辞書でこの言葉を引いてみると、次のような意味があります。
命がけで物事をすること。また、そのさま。
同じ意味です。しかし語源に違いがあるのです。
一所懸命
先に生まれたのは「一所懸命」という言葉で、その意味は「先祖代々受け継いできた土地を命がけで守り、生活の頼みにすること」という意味でした。この意味が広がり、何事にも命がけで取り組むという意味になったのです。
一生懸命
そして「いっしょ」という読みが「いっしょう」に転じ、「一生懸命」という字があてられたのです。
どちらを使っても間違いはありませんが、放送用語や誌面などでは「一生懸命」で統一しているところが多いようです。