クラシックの優雅な演奏は、ついつい眠気が襲ってきてしまうものです。しかし指揮者が突然その場で倒れてしまったら、その眠気も吹っ飛んでしまうことでしょう。

指揮者が倒れてしまう曲

ドイツの作曲家であるマウリツィオ・カーゲルが書いた『フィナーレ』という20分ほどの曲には、ラスト5分のところで指揮者が倒れるように、楽譜に指示が書かれているのです。しかもその指示はかなり細かく書かれています。

その内容は「突然のけいれんを受けたように硬直し、右手が挙げられる。左手でネクタイを緩め、胸を軽くさする。観客の方に頭を向けて倒れ、譜面台は指揮者の上に倒れかかってくる」というもの。

その後の指揮はバイオリニストなどのコンサートマスターが引き継ぐことまで記載されています。

カーゲルの創り出す作品は、ハプニングなどのパフォーマンス要素が含まれることが多いのが特徴なのです。